平成24年11月 子は親の鏡

先日書店に立ち寄ると、数年前に「子は親の鏡」で話題になった「子どもが育つ魔法の言葉」という本を見つけました。もしかしたら、今幼稚園に通っている保護者の皆様が妊娠、出産の頃ではないでしょうか?私はこの本の通りだと思います。なんで自分の子はこうなんだろう?と嘆く前に、自分はどうかな?と振り返ってみてください。私も先生達にどうしてうちのクラスは・・・と思う前に自分の保育を見直すように指導しています。そして幼稚園の起こるすべてのことは園長の責任です。クラス運営がうまくいっていないならば私の指導力不足です。私の声掛けや指導の仕方、役割が適切だったかを考えます。全てがうまくいっているわけではありません。ご家庭でも3人目だから子育てが順調だいうことはないと思います。3人目は3人目の環境の中で育ちます。また新しい子育ての環境が出来上がります。だから子育てにマニュアルはないのです。色々な人の話を聞いたり、本を読んだりしながら、自分なりの子育て観を作っていき、親も育つ、いわゆる「親育ち」となるのではないでしょうか。「子は親の鏡」の通り、子どもが育っているということは、保護者の皆様も子どもと一緒に成長されているのです。自信を持ってください!

平成24年10月  道

ロンドンオリンピックは多くの感動をいただきました。選手の皆さんの今までの努力やサポートしてきた方のことを考えると、込み上げてくるものがありました。さて、私がオリンピックの中で気づいたことをお伝えします。柔道です。「礼に始まり、礼に終わる」ということを聞いたことはあります。これは「道」が付くものに多いとも聞きました。試合が終わるとお互いに礼をしますが、柔道はどんなに喜び悲しみ悔しさがあっても、審判は選手が柔道着をきちんと着るまで待って礼をしていました。身だしなみをきちんとしてから礼をするところは、やっぱり日本の競技だなと感じました。以前、講演会でロス五輪の金メダリスト山下泰裕さんのお話をお聞きしました。山下さんは「柔道を通して日常に活かす」とおっしゃっていました。私は納得しました。幼稚園ではシャツを中に入れることを指導しています。運動会でも入場門やかけっこ前にシャツをズボンの中に入れることを確認しています。職員もシャツはズボンの中に入れています。子ども達と一緒です。細かなことから気を付けて、社会に出た時にだらしない格好でも平気な大人にはなってほしくないです。「身だしなみ」と「おしゃれ」は違います。

山下さんの言葉を借りれば、「幼稚園生活を通して人生に活かす」です。大げさですが、人間の中身を育てて、将来、立派な大人になってほしいです。

ちなみに園長は柔道か相撲をやっていたのかとよく聞かれますが、体育の授業でしか経験ありません。体型だけ見ればそうなのですが・・・野球一筋です!

平成24年9月 先生に怒られるよ!

平成24年7月 譲る

先日野球教室で雨のためイス取りゲームをしました。事前にルールの話等をした時に、「1つのイスに一緒に座ったらどうしますか?」という質問を子ども達に投げかけました。私はトラブルが起きた時に自分達で解決策を見つけてほしいと思っていわゆる「仕掛け」をしました。予想されるのは「じゃんけんをする」ということで、実際にそういう声が多く上がりました。その中で、ある男の子が「ゆずる!」と言いました。私はびっくりして一瞬言葉を失いました。全く予想していなかったのです。私は大正解だと思います。勝負事なので、なにくそ精神で考えると「自分から負けることをするな!」と思ってしまいますが、自分のことだけではなく、人に譲ってあげる気持ちがあるだけでも私は嬉しかったです。実際に2人、同時に座ってゆずっていました。優しすぎるという意見もあるかと思いますが、多分その子は家庭でも保護者が譲ってあげることを実践されているのだと思います。幼稚園だけでは育ちません。家族内での譲り合いではなく、家族以外でも譲ってあげるということが習慣付いていると思います。私も、大都市に出張時に電車に乗る際は必ず立つようにしています。まだまだ立っているべき年齢だと思いますし、お年寄りや、小さいお子さん、妊婦さんに少しでも座ってほしいと思っています。直接席を譲るというわけではありませんが、高校生や若い社会人の人たちが堂々と座る世の中ではなく、譲ってあげたり、席を開けておいてあげるように、他の人のことを考えられる日本になってほしいな、と思ってたった一人ですが行動しています。皆さんも一緒に譲ることを始めませんか?