先日、宮崎市学校法人立幼稚園協会のＰＴＡ総会（役員会）に出席し、みどり幼稚園の園長先生の講演がありました。その中でいいお話がありましたのでお伝えいたします。青組さんには宿泊保育説明会でお伝えしました。ご了承ください。北海道の子ども置き去りの事件をみて「子育て四訓」という言葉を思い出されたそうです。

①乳児は肌を離すな
②幼児は肌を離せ、手を離すな
③少年は手を離せ、目を離すな
④青年は目を離せ、心を離すな

北海道の事件はいろいろな意見があると思いますが、このことを当てはめると、親は目を離したらいけなかったということになります。※調べてみるとアメリカインディアンの言葉だそうです。
「しつけ」といいますが、丁寧に「お」をつけると「押しつけ」にもなります。一文字違いで大きな差がありますね。「しつけ」が「押しつけ」にならないよう気をつけたいものです。

「女子の武士道」の著者、石川真理子氏の話を聞く機会がありました。「子育てで一番大事なことを一つだけ挙げるとしたら」という質問に対して、「忍耐（がまん）」をさせる事を挙げられました。全て親が準備をしたり、物を豊富に与えたり、ご飯も好き嫌いで簡単に残したり、子どものトラブルに全て大人が介入したりということではなく、何でも我慢させる事を経験させるといいそうです。我慢することは社会に出てから必要なことなので、幼児期に経験させなければ！とおっしゃっていました。私も何度もお伝えしていますが、子育ての最終目標は「自立（律）」です。子ども達に対して保護者が道を作って線路までひいてあげる「優しさ」ではなく、失敗や挫折、思い通りに行かないこと、嫌だなぁと思うこと等を経験させてあげる「優しさ」も必要です。幼稚園ではこれらの事を遊びを通してたくさん経験してほしいです。石川真理子氏のお話は保護者の皆様にも是非お聞きいただきたい内容でした。機会があれば宮崎にお招きしたいです！

子どもは注意散漫です。正確に言うといろんなところに興味を持っているということです。大人も注意散漫です。歩いてきたのに何を取りに来たのか忘れる事ありませんか？移動中に他の事を考えていたのです。完全に注意散漫です。大人はついうっかりですが、子どもだと注意散漫になります。目に映るものに興味を持つことと捉えると注意散漫でもいいのかもしれません。実は大人が子どもの興味を奪っているのかも・・・。もちろん、いつでも「興味を持ったものに」という訳にはいきません。けじめはつけた上で興味津々を受け止めて、認めてあげてくださいね。今回の注意散漫とADHD等の多動とは違いますので申し添えておきます。

何人かの保護者にはお話ししました。子どもの不得意なところを克服しようと思うと、そこに目がいって、注意してしまいます（否定的にとらえてしまいます）し、何とかならないのかともどかしくなってしまいます。実は、得意な所を伸ばしてあげると、自然と不得意なことも克服できることが多いそうです。「好きこそ、ものの上手なれ」といいますが、まさにその通りです。だんだん上手になると他のものもつられて上手になってしまうのです。青組さんは４月から学習がスタートします。学習は知らない事を知るから楽しいのです。１００点をとることも大事。きれいごとかもしれませんが、もっと知りたいと思わせることも大事です。つまずくこともあるでしょう。うちの子の得意な所は何かな？と知っておくと、つまずいた時に、「あなたにはこれがあるじゃない」と言えるものがあるとといいと思います。