私は相田みつを美術館によく行きます。東京有楽町の東京国際フォーラムにあります。他の園長先生達にこの話をすると「病んでるの?」と言われますが、私は心の洗濯に行っていると思っています。相田みつをさんはとても字が綺麗で、その基礎があって、あの字に気持ちを込めていること、長い文章を書いて、短い文で気持ちを伝えることを考えていること、代表する「にんげんだもの」にあるように、こう正しく生きなさい!みたいなものは全くなく、私もあなたと同じ普通の人間ですよという気持ちが込められていること、に惹きつけられます。何度も行きましたが、展示物は大きくは変わりません。でも行っちゃいます。その中で、保護者の皆様に送りたい作品を見つけました。
「あのね 親は子どもを見ているつもりでも 子どもはその親を見てるんだな 親よりもきれいな よごれない眼でね」ドキッとしませんか?最後の「よごれない眼でね」は強烈です。コンセプトブックに自分の子をいい子に育てたければ周りの子をいい子に育てることと記載しましたが、私達親もいい親にならなければいい子に育ちません。ただし、誰も親になる勉強したり、準備したりしてなる人いません。だから答えはないし、参考書もマニュアルも無いし、ハウツー本でベストセラーは少ないのです。完璧な親はいません。会ったことないです。これからも会うことはないでしょう。時代が変われば正解も変わるからです。でも自分のできる範囲内で精一杯頑張っている(楽しんでいる)方はたくさん会いました。多分自分の親も試行錯誤しながら自分を育ててくれたんだと思います。恩返しはできませんが、子ども達に恩送りはできます。自分のできる範囲で。お母さんだってお父さんだって、にんげんだもの。